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販売テクニックしかない人間が金融商品を販売するのは「罪」である
最近の相談の中から「ふざけるな!」というネタを一つ
ある50歳代のご夫婦
医療保険をとある代理店から勧誘されており
FPである私のところに意見を求めに来られました
金融資産も十二分に所有されており
今後、大きな支出もないことから
①医療保険は加入しなくてよい
②現在加入している保険もすべて解約してよい
③投資についても趣味の範囲内でするのはOKですが
資産ポートフォリオについてはほとんどを無リスク資産へ
移し替えたほうがよい
④iDeCoについてはご年齢及び所得を考えると23,000円/月
か276,000円/年のフル拠出をした方がよい
細かくは言えませんが、大体こんな感じでその日は話を終えました
その後
気になったので
一度ご連絡を取ったのです
すると奥様は
①②を実行するときに
保険屋さんに勧められた医療保険の乗換を行ったというのです
「ご夫婦の資産規模だと保険はいらないと言ったのにな」
と思いながら
「どんな保険にご加入されたのですか」と聞いてみると
見積書を見せて
こんなことを聞いてきたのです
「その保険屋さんが
〇〇さんは生命保険金の相続税控除枠が500万円強余っていますよ
医療保険は死後請求されても
団体保険で加入している保険金と併せて非課税の枠を使えますよ
って言われたんだけど本当?」
私は驚いて
「はぁ!?」
と聞きなおしました
「違うんですか?」
と聞かれましたのでさすがに
①入院給付金は受取人の固有財産であるため単なる未収債権で
「本来の相続財産」であること
②被保険者の死亡後に支払われる入院給付金等給付金は、相続又は
遺贈により取得したものとみなされる生命保険金じゃないので、
生命保険金に入れることはできないこと
以上2点を優しく説明して差し上げました
その後奥様はどうされたか聞いておりません
知識がないことの悲劇
今日は生命保険の投稿になりました
悲しいことですが、これは金融商品全般においてみられます
販売スキルしかなくて普段から
専門分野の知識の吸収をされていない方から
形のない金融商品を買うとこういう悲劇が起こり得ます
日本人は特にお金に関して
「あの人に任せているから」という人任せの方が
多いです
今回の件で、今後も皆様の金融リテラシーを上げるための情報提供を
し続けようと心に誓ったのでした
それでは